夏の思い出

13.09.23 / 病棟スタッフより / Author:

8月の某日。
毎日茹るような暑さが続き涼を求めて神庭の滝まで車で出かける。

神庭の滝は西日本屈指の名瀑とも言われ断崖絶壁を落下する景観が圧巻である。

倉敷市内の支度からは高速道路を利用すれば片道約1時間20分で行くことができ、駐車場から約300m進んだところに案内所があり300円の入園料を払い整備された遊歩道を進むと神庭の滝が見えてくる。

案内所の係員の方に”今日は猿が沢山出ていますので・・・”と注意事項を厳守するよう言われたが初めて訪れたので最初はピンとこなかった。
ところが、案内所から歩き始めてしばらくするといきなり門番のようなお猿さんが遊歩道の中央に座り込んでいる。
餌付けされた猿は間近で見たことはあるが野生の猿は初めてなので驚かせないようにゆっくりと歩く。

しかし、入園者にすり寄ってくる猿もいなければ道を譲る猿もいない。
まるで猿の国を訪れた観光客といった感じである。
それでも暑さのせいか渓流の岩場に座っている猿がとても多くぐったりとうな垂れた後ろ姿はどこか人間社会にも見覚えがある光景で微笑ましい。

滝の麓に近づくと遊歩道がなくなり岩で作られた歩道を歩く。
不規則な段差と岩幅は足腰が弱った中年には要注意だが間近で見る滝の音は何とも言い難い清涼感を与えてくれる。

一頻り滝の写真を撮りまくりその場を後にし遊歩道を歩いていると青空が広がる場所が有り真夏の日差しが照り付け一気に汗が噴き出す。
神庭の滝自然公園は標高で言えば倉敷より300m以上は高い。
気温差に換算すると約2℃は低い計算になるのだがどう考えても尋常ではない汗の量である。

気象データ(最高気温)を調べて分かったのだが、どうやら当日の最高気温は倉敷より約3℃も高い。

涼を求めて出かけたはずが逆効果という失策に失笑する。
帰宅して一頻りスマホで撮り続けていたビデオを観ようとしたが何処にも見当たらず、よくよく考えると録画ボタンを押し忘れていることに気付く。

またも・・・失策に失笑する。

3階病棟スタッフFより

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