薬局だより
20.09.16 / 薬局だより / Author: kurakita
麻疹の流行
関西国際空港を始まりとした麻疹の流行は感染が拡大しています。
16日には関西国際空港を利用した大阪地裁の職員にも発症しました。
麻疹とは
麻疹は「はしか」ともよばれ、麻疹ウイルスの感染によって起こります。約10~12日の潜伏期ののちに鼻水、咳、めやになどの症状とともに38度以上の発熱があります。
口腔粘膜にコプリック斑があらわれ、直後から全身に発疹があらわれます。高熱は4~5日続きます。特異的な治療法はありません。ワクチンが予防する有効な手段です。
また感染力は非常に強く、マスクや手洗いなどで防ぐことはできません。
麻疹ワクチンについて
1966年にワクチンが導入され1978年から定期接種になりましたが、接種率はあまり高くありませんでした。2006年から 麻疹・風疹に2回接種が開始されました。 現在は麻疹・風疹混合ワクチン(MRワクチン)を1歳になったらすぐに接種し、小学校入学前の1年間に2回目を接種することが推奨されています。時限措置などで2回目接種の実施もありましたが、いま26歳以上のひとは1回接種のひとが多いとされています。
子供さんは2回ワクチン接種できていますか?お母さん、お父さんは大丈夫ですか?
子供のころワクチンをしていても、免疫が低下しているかもしれません。
すでに一部の医療機関ではワクチンの不足がおきています。騒ぎになってからではなく、そうなる前に、ワクチン接種の重要性を認識して対応しましょう。余談ですが、妊娠の可能性のある女性は、風疹のワクチンを2回接種したかどうか?確認して妊娠する前に接種して抗体をつくりましょう。
MRワクチンを製造する会社3社のうち1社の製造がとまっていることや、今回の麻疹の感染拡大などが影響しているようです。
かかってしまったら
運悪く感染してしまったら、重要なのは、早期に発見して適切な治療を受け、ほかの人に感染を広げないことです。
子供の学校や幼稚園で感染者がいないか?、情報に気をつけましょう。
また 風邪のような症状だけどなんかおかしいな?と感じたら はやく受診しましょう。
特に 医療従事者は自分が感染をひろげないよう、日頃から十分に気をつけましょう。
これから寒くなってくると、インフルエンザワクチンの季節になります。
去年から4種類の株にふえたため、接種の費用も少し高くなっていますが、積極的にワクチンを打ちましょう。
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