26.04.23 / 薬局だより / Author: kurakita / Comments: (0)
ゴールデンウイークも始まりますが、レジャー計画など楽しみな時期がきました。昨年まではコロナ感染症で行動制限下で自粛続きで…と思われた方も少し気分的に楽に楽しめそうですね。
さて、いよいよ2023年5月8日から本格的にコロナウイルス感染症が2類相当から5類相当へ分類が変わります。「う~ん、でも何がどう違うの?」という方に簡単に解説してみたいと思います。
まずワクチン接種ですが、今年度は昨年秋に接種された方に対して「65歳以上・基礎疾患あり・医療従事者」の方は、令和5年春と秋で2回接種、以外の方は令和5年秋接種予定で、費用も今のところ公費負担の予定です。
その他分類変更に伴う変更は大体以下の表のようになる予定です
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2類相当(現在)
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5類相当(変更後)
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患者数把握
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全数把握 (現在は簡略化)
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定点把握 (あらかじめ登録された医療機関)
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医療機関
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限られた医療機関で診察
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幅広い医療機関で対応
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入院調整
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自治体・保健所
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各医療機関同士で調整 *自治体によってはは重症度に応じて調整機能を残す。
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医療費 自己負担
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初診料以外は公費負担
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公費負担は終了 *高額な治療薬は9月末まで公費負担 *入院診療は従来の高額療養費+最大月2万円
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宿泊施設
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入院治療は不要だが既往歴や年齢に等の理由の希望者
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終了 *自治体によっては9月末まで継続
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自粛
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特別措置法に基づく自粛要請可能
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規定なし
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濃厚接触者 待期期間
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原則5日間
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規定なし
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陽性者 療養期間
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原則7日間
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原則5日間 *外出については個人の判断で、発症の翌日から5日間又は5日間を超える場合は症状が軽くなってから24時間程度が推奨される。
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08.07.22 / 薬局だより / Author: kurakita / Comments: (0)
梅雨も明け夏本番になりましたがいかがお過ごしでしょうか?

さて、2022/23シーズンのインフルエンザHAワクチンの製造株が決まりました。インフルエンザHAワクチンは4 価ワクチンであり、昨シーズンから2 株が変更となりました。
COVID-19 の流行を受けた感染対策の徹底、国内外の渡航制限・自粛によるものか、インフルエンザの流行はこの 2 年間見られておりません。しかし、2022/23 シーズンの北半球の流行予測をする指標となる南半球のオーストラリアでは、2022 年 4 月中旬以降からインフルエンザ流行が報告されています。また、昨シーズンのワクチン株に用いられた4つのインフルエンザウイルスに対し、抗体保有率が低い年齢群も確認されており、日本国内でも3シーズンぶりに流行する可能性もあります。この場合、死亡者や重症者の増大が懸念され、またCOVID-19と時期を同じくして流行することなどにより、医療負荷の増大が危惧されます。
インフルエンザの罹患率や死亡率を低下させるため、日本ワクチン学会では、生後6 か月以上のすべての人に対するインフルエンザワクチンの接種を推奨しています。また、定期接種対象の方、医療従事者やエッセンシャルワーカー、生後6か月から5歳未満の乳幼児、神経疾患のある子ども、妊娠中の方、その他特定の基礎疾患を持つ方について、インフルエンザワクチンの接種を「特に接種が推奨される」としています。
日本においても6月に小学校で流行し、学級閉鎖がありました。それを受けて今年はインフルエンザワクチンの接種をいつもより早くから受けられるようにしようという意見もありましたが、どうなるかわかりません。
まだまだと思っていてもすぐに10月のワクチン接種の時期がきます。早めにみなさん考えておきましょう。
17.05.21 / 薬局だより / Author: kurakita / Comments: (0)
コロナワクチン接種
倉敷、岡山にも緊急事態宣言が発令されました。私たちの生活にもいろいろ影響が
出てくることと思います。そんな中、やっとコロナワクチンの一般接種が始まりました。
5月17日からは75歳以上の人の優先接種です。
5月24日からは65歳以上の人の接種が始まります。
ワクチンの副反応について、
日本人は海外の方より体格が小さいため、副反応の発現頻度は若干高くなっています。ファイザー社のコミナティ筋注では、37.5度以上の発熱が1回目投与時に14.3%、2回目投与時に32.8%で認められています。2回目の発熱のうち 20~64歳では37.2%に対して65~85歳では13.6%となっており、1回目接種時よりも2回目接種時、高年齢層よりも非高年齢層で高くなっています。
そのほか疲労、頭痛、悪寒も発現していますががこれらは一過性であり、それほど重篤なものではありません。
2回目接種時は副反応の頻度が上がるため接種日を休みの前日などで設定し副反応に備えられるといいですね。
倉敷でも感染経路不明の感染が増えています。また変異株は感染力が強いといわれています。若い人への感染も多いようです。
ワクチンを多くの人が接種することで、集団免疫が得られ、感染防止につながります。得られた抗体がどのくらいの期間有効かなど、まだまだわからないことも多いですが、皆さんワクチン接種を前向きに考えて接種してください。
ワクチンを打たないで感染してしまうと、重症化したり、後遺症が残ったり、死亡することもあります。自分だけは大丈夫と思わないでください。

22.02.21 / 薬局だより / Author: kurakita / Comments: (0)
新型コロナウイルスのワクチンについて
ヒトに感染するコロナウイルスは、これまで6種類知られており、そのうち4種類は風邪症状を引き起こします。
残りの1種類は、重症急性呼吸器症候群(SARS)を起こすもので、もう1種類は中東呼吸器症候群(MERS)を
起こすものものです。新型コロナウイルスは、ヒトに感染する7種類目となります。
3月から日本でも接種が始まるといわれています。ワクチンについて簡単にまとめてみました。
【生ワクチン】
「弱毒化ワクチン」とも呼ばれ、実際のウイルスの中から毒性の弱いものを選んで増やしたものです。
効果が高いものが多く、はしかや風疹などのワクチンがこの種類です。
【不活化ワクチン】
実際のウイルスをホルマリンで加工するなどして、毒性をなくしたものを投与するワクチンです。
インフルエンザワクチンや肺炎球菌ワクチンなどがこの種類です。
【VLPワクチン】
ウイルスそのものは使わず、ウイルスの表面に出ている突起の「スパイクたんぱく質」を人工的に合成したものを
投与します。
「スパイクたんぱく質」は、ウイルスを攻撃する抗体の目印となり、投与すると人に備わっている免疫の働きに
よって抗体を作り出します。
【組み換えたんぱく質ワクチン】
VLPワクチンと同じで、「スパイクたんぱく質」を遺伝子組み換え技術で作って、投与するものです。
投与すると体内でウイルスを攻撃する抗体をつくりだします。
【mRNAワクチン】
ウイルスの表面にある「スパイクたんぱく質」を作るための遺伝子情報を伝達する物質が「mRNA」です。
人工的につくって注射すると、体内で「スパイクたんぱく質」が作られ、免疫の働きによって抗体が作られます。
これまでは実用化されていなかった新しい技術で、開発にかかる期間が大幅に短縮できます。
アメリカのファイザーが作ったワクチンがこの種類です。
【DNAワクチン】
ウイルスの表面にある「スパイクたんぱく質」のDNAを人工的に作り出して、接種します。
体内で細胞の中の核に入りmRNAを作り出し、そのmRNAのよって「スパイクたんぱく質」がつくられ、
抗体が作られます。
大阪大学が作っているワクチンがこの種類です。
【ウイルスベクターワクチン】
ウイルスの「スパイクたんぱく質」を作る遺伝子を、無害な別のウイルスに組み込んで、そのウイルスごと
投与するワクチンです。
アストラゼネカのワクチンはこの種類です。
3月から医療従事者などを対象に始まるワクチンはファイザー社のものです。
アレルギーがない人はできるだけ受けましょう。集団感染予防のために必要です。
03.04.20 / 薬局だより / Author: kurakita / Comments: (0)
4月からプラスチックごみ削減のため、お薬のお持ち帰りの際にマイバックの持参をお願いすることになりました。 ご協力をお願いします。

ついに岡山で新型コロナウイルス感染症の7人目の患者が出てしまいました。毎日のように感染者の数が増えてだんだんとコロナウイルスが身近に近づいてきている感じがします。
先日の専門家会議の三つの密に注意して患者さんも私たちも行動に気を付けていきましょう。
⓵換気の悪い密閉空間
➁多数が集まる密集空間
⓷間近で会話や発生をする密接空間
上記の3つが三つの密です。
これから良い季節になりますが、旅行もイベントも難しそうです(。>o<。)
万全の予防をして我慢して過ごすしかないですね…
20.12.19 / 薬局だより / Author: kurakita / Comments: (0)
ビタミン豆知識
ビタミンは身体にとって大事な栄養素です。
ビタミンB1
糖質を分解してエネルギーを作るのに必要な栄養素です。不足すると、いくら糖質をとってもエネルギーにかえることができないので、疲れやすくなります。また、糖質をエネルギー源としている脳神経系の正常な働きをたすけ、精神を安定させる作用があります。イライラしている人はビタミンB1が不足しているかも?また、頭脳労働をするときは糖質とビタミンB1は欠かせませんね。
ビタミンB1を多くふくむ食品 豚肉、うなぎ、豆類、穀物の胚芽など
ビタミンB2
糖質、脂質、たんぱく質の分解に働きます。細胞の再生を助けて成長を促し、皮膚や粘膜の健康を保つビタミンです。不足すると肌荒れや口内炎、口角炎などをおこします。過酸化脂質を分解する働きもあり、生活習慣病を予防するのにもかかせない栄養素です。
ビタミンB2を多くふくむ食品 レバー、うなぎ、卵、納豆、乳製品など
ビタミンB6
たんぱく質の代謝に欠かせないビタミンです。皮膚や髪の毛を健康に保ち、体の成長を促進する作用があります。不足すると肌荒れや口内炎ができやすくなったり、免疫機能も低下するため、アレルギー症状が現れる危険もあります。
ビタミンB6を多くふくむ食品 レバー、肉、かつお、まぐろ、バナナなど
まだまだビタミンはたくさん種類があります。
栄養はできるだけ食事から摂りたいですね。寒い冬をのりきるためにも、食事のバランスを大切にしましょう。

14.09.19 / 薬局だより / Author: kurakita / Comments: (0)
脱水症について
まだまだ暑い日が続いています。今日は脱水症についてミニ知識です。脱水症は体液の量が正常範囲を超えて減少した状態です。
【体液量】
小児で体重の約70%、標準的な成人男性で約60%、成人女性で約50%、高齢者で約50%といわれています。
体液は主に筋肉に存在し脂肪にはほとんど存在しません。そのため、脂肪の多い肥満の方は、標準的な体形の方よりも体重に対する体液量の割合は低くなります。また、高齢者では加齢による筋肉量の減少に伴い体液量が低下します。
【体液の役割】
体液は、栄養素や酸素の体内への運搬や、老廃物の体外への排出、細胞内でのエネルギー産生とたんぱく合成のほか、汗や尿として排出されることによる体温調節などの役割を担っています。人体は体液の働きにより生体の恒常性が維持されています。こうした体液の働きには、ナトリウムイオンやカリウムイオン、リン酸イオン、クロールイオンなどの電解質が重要です。細胞外液にはナトリウムイオン、細胞内液にはカリウムイオンが最も多く存在し、主にナトリウムイオンの影響を受けた血漿浸透圧(張度)により、細胞内外の水の移動が規定されます。
【水分の出納バランス】
健康な状態では、尿や便、汗だけだはなく、呼気や粘膜、皮膚から意識しないうちに失われる不感蒸泄をあわせて、成人では1日に約2500mLもの水分が失われます。その一方で、食物から1000mL、飲料から1200mLの水分を摂取し、さらに栄養素の代謝の際に生じる代謝水として300mL程度が産生されることで水分の出納バランスを保っています。しかし、激しい運動や暑熱環境下、発熱などによる発汗量の急激な増加や、下痢や嘔吐による体液喪失量の増加、飲食による水分摂取の著しい低下、薬剤摂取による影響などにより、前述の調節力をもってしても是正できない範囲となると、水分のINとOUTのバランスが崩れ脱水症となります。
【脱水症に伴う兆候の特徴・小児や高齢者で特に注意】
脱水症で出現しやすいのが、脳、消化器、筋肉の症状です。脳の水分が枯渇すると立ちくらみや頭痛、集中力低下、意識消失がみられ 消化器の水分が低下すると、食欲低下や悪心、下痢、便秘といった症状が見られます。筋肉では筋肉痛やしびれ、麻痺、こむら返りなどの症状がみられます。また、小児や高齢者では、脱水症の症状に伴う兆候に特に注意が必要です。小児では諸症状の発現を言葉で表現することができませんので、急に元気がなくなる、機嫌が悪い、食欲がないという様子が観察されます。高齢者では、認知機能や記憶力の低下、日中に眠くなるなど生活リズムの変化、突然暴れたり大声を出すといった症状が出現することがあります。
【経口補水療法で体液補正を行う】
脱水症の治療では、経口摂取が不可能な重症例では、水分補給輸液剤や、等張性電解質輸液剤、低張性電解質輸液剤などの静脈内投与を行いますが、経口摂取が可能であれば経口補水液を用いた経口補水療法で体液の是正を行います。
【脱水症の負のスパイラルを断ち切る】
脱水症が発生すると、血液の水分量が低下し心血管疾患のリスクが高くなります。また、消化器への血流不足や、口腔・鼻腔・機関紙粘膜の粘液量減少などから、感染症に罹患しやすくなります。体液のバランスの是正は、様々な疾患を治療する際の前提とも言えるかもしれません。
脱水症は初期の段階で発見し正しい方法で治療しましょう。
31.05.19 / 薬局だより / Author: kurakita / Comments: (0)
風疹について
風疹は風疹ウイルスによる感染によって起こる急性の発熱発疹性感染症です。 感染経路は飛沫感染、接触感染で遠くの人には感染しづらい経路です。
潜伏期間は約14~21日で、感染すると発熱や発疹、リンパ節の腫れなどの症状があらわれますが、よく似たよく似た症状の疾患は多く存在します。つまり検査を行わない限り診断が確定できません。2018年からは血液、のどのぬぐい液、尿のPCR検査や抗体検査を全例に実施することになっています。
風疹では、血小板減少性紫斑病や急性脳症などの重篤な合併症がみられ、成人では関節炎を伴うこともあります。特に妊娠初期の妊婦が感染すると、生まれてくる子供が難聴・白内障・先天性心疾患などを呈する先天性風疹症候群になる可能性があります。先天性風疹症候群を予防するために妊娠を望む男女は、ともに検査を受け抗体価が低い場合にはワクチンを受けましょう。特に、妊娠中の女性はワクチンを受けることができないので出産後すぐにワクチンを受けるようになります。
免疫のない人が多い1962年4月2日から1979年4月1日生まれの男性(2019年4月1日時点で40~57歳に相当)を対象に、抗体検査とワクチンの接種の無料化が今年から始まりました。今年は40歳~47歳までを対象に住所地の自治体から無料クーポン券が順次送られます。48歳以上であっても対象年齢内であれば自治体に希望することでクーポン券を得ることができます。この機会を生かしてぜひ抗体検査を受けて、抗体価が低い場合にはワクチンを接種してください。
05.02.19 / 薬局だより / Author: kurakita / Comments: (0)
「痛風」について
全国には予備軍を含めると1000万人も痛風患者がいるといわれます。
生活習慣が大きくかかわる病気の一つです。
痛風は尿酸が増えて起こる疾患です。通常は尿酸は尿として排泄され、一定量に保たれています。体質、年齢、生活習慣、など様々な要因で増えすぎた尿酸が結晶化してしまうと、関節や腎臓で炎症を起こします。この痛みが「痛風発作」といわれる症状です。
痛風が恐ろしいのは高い確率で尿路結石や腎障害、高血圧、肥満、高脂血症などにつながること。また腎不全や心筋梗塞、脳血管障害など生命にかかわる重篤な症状を起こすことです。
健康な人では尿酸の産生と排泄のバランスが取れていますが、このバランスが崩れると尿酸が増えます。次のような要因があります。
1)体内で産生されるプリン体の増加
プリン体は細胞内にある核酸という物質の主成分です。細胞の老化とともに老廃物として蓄積されます。短時間に大量のエネルギーを使うとプリン体が増えます。
2)肥満
肥満は体内でのプリン体の合成を促進し、排泄機能を低下させます。尿酸は体内で作られるものが8割を占めます。尿酸を必要以上に産生しない適正体重にすることが重要です。
3)腎機能の低下
腎臓の機能が低下すると尿酸を処理できなくなって、体内の尿酸が増えてしまいます。水分補給をしっかりして、排尿を増やすことも大切です。
4)過度のアルコール摂取
アルコール飲料は体内で分解されるとき尿酸がつくられます。どのアルコールでも尿酸がつくられ、排泄を邪魔します。飲みすぎないことが痛風の予防になります。
5)プリン体を多く含む食品の摂取
レバー、白子、あん肝、魚の干物などはプリン体が多いので食べ過ぎないようにしましょう。
6)ストレス過多
ストレスも腎臓の負担になり、尿酸を増やす要因になります。食事や飲酒を改善しても尿酸値が下がらないときは、ストレスを疑いましょう。適度な運動や趣味などストレスの発散方法をみつけましょう。
「尿酸値が高い」といわれたら、なぜ増えたか理由を考えて、できることから対策を始めましょう。
24.10.18 / 薬局だより / Author: kurakita / Comments: (0)
風疹 (いわゆる「3日麻疹」) について少し調べてみました
最近何かとテレビを騒がしている風疹、感染者も増えていると聞いたので少し調べてみました。
風疹は、発熱、発疹、リンパ節の腫れなどを特徴とするウイルス性の感染症です。症状は不顕性感染 (症状がでないもの) から、重大な合併症併発まで幅広く、症状のみで風疹と診断することは困難な疾患です。
風疹に罹ったことが無かったり、ワクチン接種していなかった等の理由で、妊娠20週頃までの妊婦が風疹ウイルスに感染すると、出生児が先天性風疹症候群(心臓に病気があったり、耳が聞こえづらい難聴という病気など)という重大な病気を発症する可能性があります。
男女ともがワクチンを受けて、まず風疹に罹りにくい体(免疫)を作る、特に女性は感染予防に必要な免疫を妊娠前に獲得しておくことが大切です。
日本ではワクチン接種が、男女幼児が定期接種の対象(国の補助金で自己負担なしでワクチンが受けられる制度)になってから、大規模な全国流行は見られなくなりましたが、2004年に、約4万人ともいわれる流行があり、話題となりました。日本ではワクチン接種が自己負担なくできますが、そのほかの国ではそうでない場合もありますので、海外に行かれる方はご用心です。
感染からほぼ2~3週間の潜伏期間の後、発熱、発疹、リンパ節腫脹(ことに耳介後部、後頭部、頚部)が出現しますが、発熱は風疹患者の約半数程度で、不顕性感染が15~30%程存在します。また同じような症状の感染症もありますので、見た目だけで診断は困難です。確定診断のためには検査が必要です。おかしいなと思ったらすぐ病院・医院で診察を受けましょう。
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写真1. 風疹による発疹(成人)。 国立国際医療研究センター忽那医師提供 |
写真2. 耳介後部リンパ節の腫脹が見られる |
昔から風疹は、1回罹ったら大丈夫ということでしたが、最近では子供のころ罹ったことのある人でも50歳~60歳位になると、抗体価と言って風疹に罹りにくい力が減っているという報告もあります。どうもワクチン接種や病気に罹ったことで、感染を遮ってきたからだのしくみ(免疫)が年を追うごとに弱くなっている傾向があるということらしいです。ご心配の方はかかりつけの病院・医院で風疹の抗体価を図ってもらうとよいと思います。また、麻疹やおたふく風邪等も同じようなことが言えるようですので、気を付けましょう。気になる方は、かかりつけ医に相談しましょう。