学会発表報告:「第13回神経難病における音楽療法を考える会」

27.01.17 / リハビリ室 / Author:

学会発表報告:「第13回神経難病における音楽療法を考える会」

倉敷北病院 音楽療法士のMです。もうすぐ立春を迎えますが、まだまだ厳しい寒さが続きそうですね

。風邪など引かないよう、体調管理に気をつけていきましょう。

 

さて、昨年の11月、米子で開催された「第13回神経難病における音楽療法を考える会」に講師として参

加・発表しました。

 

研究会のテーマは、「音楽療法のニーズと活用について」でした。

私は、「患者の生活に寄り添った音楽療法の活用~医療現場におけるパーキンソン病に対する実践より~」というタイトルで発表しました。

これまでの症例を提示しながら、音楽療法士として求められることは何か?/他職種との連携の重要性/地域における健康づくりへのアプローチなどについて講演しました。

発表後のシンポジウムでは、医師や言語聴覚士、患者代表の方々と一緒に登壇し、参加者とともにディスカッションを行ないました。患者さんからの要望として、「どこに行けば音楽療法を受けられるのか、もっと情報を公開してほしい」という声をいただきました。また、医療関係者からは、音楽療法士の雇用や卒後教育についての提案や質問をいただきました。

様々な立場の方と意見を交わすことができ、大変貴重な機会となりました。音楽療法に対する期待の声も多くいただき、これからの臨床の励みにしていきたいと感じました。

 

♪♪「神経難病における音楽療法を考える会」について♪♪ 

この研究会は神経治療学会総会の関連研究会として、2004年から毎年1回開催されています。

音楽療法がどのような効果を持つのか?どのように行なったら良いのか?

患者さんが音楽療法を受けるには、どのようなシステムが必要か?

などについて、神経難病を抱える患者さんやご家族、音楽療法士、医師、看護師などの医療関係者とともに知恵を出し合い、より良い音楽療法の実践に活かしていこうという趣旨のもと発足されました。

 

♪♪ 最後に ♪♪ ~パーキンソン病に対する音楽療法~

パーキンソン病に対する音楽療法の効果は、音リズム刺激を用いた訓練による歩行障害の改善がよく知られています(日本神経治療学会「パーキンソン病治療ガイドライン2011」より)。

この他にも、歌うことで嚥下機能の維持や構音障害の改善につながること/リズム刺激に合わせた運動(体操やダンス)により筋緊張の緩和や粗大運動の促進につながること/季節に応じた音楽の使用や、好みの音楽による快情動の誘発が精神症状の緩和や認知機能面の維持・向上につながること等が期待されています。

何といっても、楽しみながら「心も身体も軽く!」なることが音楽療法の一番の利点ではないでしょうか。

当院においても、入院患者様を対象に音楽療法を行なっています。ご要望などございましたら、リハビリテーション科スタッフまでお気軽にお問合せください。

 

音楽療法士 M

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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