病名にご用心

21.05.22 / スタッフのつぶやき / Author:

傷病名は、国際疾病分類第10版2013年版(ICD10)に準拠してつけろということになっております。
ところが、このICD10、トラディッショナルな病名とちょっとズレておりまして、
腰椎椎間板症→腰椎椎間板ヘルニア、蜂窩織炎→蜂巣炎、擦過傷→擦過創
不毛に拘る(診療)情報管理室です。

字面だけで病名をつけてはいけませんという事例をひとつ。

異物、世間的には聞き慣れない言葉ですが、指にとげが刺さった、目にゴミが入った、耳に虫が飛び込んだ、子どもがボタン飲み込んだ、骨折治療に使ったボルト、医療的にはすべて異物です。

さて指にとげが刺さりました。一見最もしっくりくるようにみえますが、T189 異物残留を選んではいけません。

実はT189は体系的に「消化管内異物、部位不明」。指に消化管があっては、それはもう人間ではありません。

(名称見直しを日本の病名の元締めに申請したことがありますが「院内の問題」だとして却下されました。(;_;) )

(もちろん、病名をお決めになるのはドクターです。)

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