薬局だより

27.08.21 / 未分類 / Author:

8月も終わりに近づきましたが、猛暑が続いています。

岡山県にも二回目の緊急事態宣言がだされました。

コロナウイルスの猛威もまだまだつづいています。

ワクチンもファイザー社・モデルナ社・アストラゼネカ社の3種類が日本で認可され接種も進んでいます。

これらのワクチンは同じ作用機序のワクチンではありません。

コロナワクチンの豆知識

ファイザー社/モデルナ社製ワクチン

mRNAワクチンという、ウイルスそのものではなくウイルスの外側のタンパク質(スパイクタンパク)の設計図をになります。このワクチンを投与するとその設計図を基にウイルスの外側のタンパク質を投与された人の体が作ります。もちろん、出来上がったタンパク質は異物なので、体はできた「たんぱく質」を異物と認識します(抗体の作成)。以後はこのたんぱく質を持ったものが、体に入ると免疫反応が起きて体内で抗体により攻撃されるという仕組みです。

アストラゼネカ社製ワクチン

コロナウイルスがヒトに感染する際に足掛かりとするスパイクたんぱく質の設計図を、運び屋(ベクター)としてチンパンジーのアデノウイルスに組み込んで投与します。するとヒトの細胞にこのアデノウイルスが感染して(人には影響を及ぼさない)、体内でスパイクタンパク質が作られ、それが異物として認識され免疫反応によって抗体が作られ、以後はこのたんぱく質を持ったものが体内に入ると、抗体が攻撃して排除します。

ファイザー社/モデルナ社製ワクチンとアストラゼネカ社製ワクチンの違いをざっくり説明すると

ファイザー社/モデルナ社製はmRNAを直接体内に投与して抗体を作ります。一方アストラゼネカ社製はmRNAをチンパンジーのアデノウイルスにくっつけてアデノウイルスに人が感染することにより、くっついていたmRNAに対しても抗体が作られるという抗体産生まで2段階になる感じです。

新型コロナワクチン比較表(資料厚生労働省ホームページ)

メーカー(タイプ) ファイザー社

(mRNAワクチン)

モデルナ社

(mRNAワクチン)

アストラゼネカ社

(ベクターワクチン)

接種方法 2回/3週間間隔・筋肉内 2回/4週間間隔・筋肉内 2回/4~12週間間隔・筋肉内
発症予防効果 95% 94% 76%
接種対象 12歳以上 12歳以上 原則40歳以上/特に必要のある人は18歳以上
変異株に対する効果(試験的に変異株に対する中和効果を見たとき) 英国型(アルファ型):効果あり

南アフリカ型(ベータ型):やや低下

インド型(デルタ株)株:少し低下

英国型(アルファ型):効果あり

南アフリカ型:低下

インド型(デルタ株)株:少し低下

英国型(アルファ型):効果あり

南アフリカ型:ほとんど効果なし

公式報告なし

ファイザー社製の接種後発症予防効果は(英国公衆衛生庁発表)、アルファ株(94%)・デルタ株(88%)・デルタ株による入院予防効果96%

アストラゼネカ社製の接種後発症予防効果(英国公衆衛生庁発表)、アルファ株(75%)・デルタ株(92%・デルタ株による入院予防効果92%

モデルナ社製に関する公式記述は表面上は見当たりませんでした。

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