インフルエンザについて

06.02.19 / 外来スタッフ / Author:

インフルエンザとは?

インフルエンザウイルスが喉や気管支、肺で感染・増殖することによって発症する病気のことです。

インフルエンザの発症者は0~9歳の小児が約半数を占めているのに対し、インフルエンザによる死亡者は65歳以上の高齢者が大部分を占めているといわれています。

インフルエンザの流行時期は?

季節性のインフルエンザは、例年11~12月頃に流行が始まり、1~3月にピークを迎えます。

インフルエンザウイルスはどうやって感染するの?

◆インフルエンザは主に、インフルエンザに感染した人の咳やくしゃみなどのしぶきに含まれる。

◆インフルエンザウイルスを吸い込むことによって感染します。(飛沫感染)

◆呼吸とともに鼻や喉から体内に入り込み、気道の粘膜に吸着して細胞内に侵入します。

◆感染したウイルスは、喉や気管支、肺で急激に増殖していきます。

◆感染2日後にはウイルスの増殖はピークに達し、その後減少します。

症状を改善するために、注意すべきことは?

インフルエンザの症状を改善するためには、体内にいるインフルエンザウイルスの増殖を防ぐ『抗インフルエンザウイルス薬』の服用が有効です。抗インフルエンザウイルス薬を発症後すぐに服用を開始すると、服用していない場合と比べて発熱期間が1~2日短縮され、ウイルスの排泄量も減少し、症状が徐々に改善されていきます。

しかし、お薬を服用して熱が下がっても、体内のウイルスがすぐにいなくなるわけではありません。

『症状が改善したから、、、』といってお薬の服用を途中でやめることで、体内に残っているウイルスが周りの人に感染する可能性があります。熱が下がったあとも、お薬はきちんと使い切り、最低2日間は自宅療養しましょう。

インフルエンザの予防

●インフルエンザワクチン:インフルエンザの重症化や死亡を予防することが期待されている。

●手洗い、うがい、マスクをしましょう。

●インフルエンザが流行してきたら、特に高齢者や慢性疾患を抱えている人、疲労気味、睡眠不足の人はなるべく人ごみや繁華街への外出を控えましょう。外出する場合は、マスクを着用しましょう。

インフルエンザの症状は?

★1~3日の潜伏期間の後、インフルエンザを発症します。

★高熱(38℃以上)や全身倦怠感、食欲不振などの全身症状。やや遅れて、咳や喉の痛み、鼻水などの呼吸器症状。

★腰痛、関節痛、頭痛や悪心などの消化器症状。

★通常は、10日前後で症状が落ち着き、治癒します。 インフルエンザは、肺炎や脳症などを合併して重症化することがあります。

インフルエンザの治療法

(一般療法)安静にして睡眠を十分にとること、また、高熱によって脱水症状が起こらないように、水分補給をしっかりすること。

(薬物療法)抗インフルエンザウイルス薬の投与。インフルエンザウイルスは増殖のスピードが速いため、症状が出現して48時間以内にウイルスの増殖のピークがきます。このため、48時間以内に服用しないとお薬の効果が現れにくくなります。

ハイリスク群の人は?

・慢性呼吸器疾患

・慢性心疾患

・糖尿病などの代謝性疾患

・腎機能障害

・ステロイド内服などによる免疫機能不全

さらに、乳幼児や高齢者についても、インフルエンザが重症化することがあると報告されています。

具合が悪くなったら、単なるかぜだと軽く考えずに、早めに医療機関を受診しましょう。

安静にして体を休めるとともに、他人にうつさないようにすることも大切です。   

外来看護師

監修:独立行政法人 国立病院機構 九州医療センター 名誉院長 柏木征三郎先生

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